インピンジメント症候群と凍結肩の違いについて

インピンジメント症候群と凍結肩は、どちらも肩の痛みを引き起こす疾患ですが、その原因と症状は異なります。

インピンジメント症候群は、肩関節のインナーマッスル(腱板)が骨の屋根に衝突したり挟まったりすることで痛みを起こし、動かす事が難しくなる症状の総称です1。特に、強い腕の運動(テニスのサーブ、野球の投球動作など)で多発するが、加齢に伴う退行変性でも起こり得ます1。治療では、症状を引き起こす要因を突き止め、局所麻酔剤やステロイド注射を行います。これらの保存療法で改善されない症例では手術的治療(例えば肩峰形成術など)も考慮される場合があります1

一方、凍結肩は、五十肩と呼ばれる肩関節周囲炎の患者さまのなかに、自然経過で軽快せず、長期間にわたり肩関節の硬さ(拘縮)により肩が上がらない(腕が上がらない=挙上不能)状態になってしまう方がおられます2。関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などが老化して肩関節の周囲に組織に炎症が起きることが主な原因と考えられています3。肩関節の動きをよくする袋(肩峰下滑液包)や関節を包む袋(関節包)が癒着するとさらに動きが悪くなります(拘縮または凍結肩)3

これらの疾患は、症状や原因が似ているため、混同されることがありますが、診断と治療法は異なります。インピンジメント症候群は、特定の動作や運動によって引き起こされることが多く、局所麻酔剤やステロイド注射、場合によっては手術が必要となることがあります。一方、凍結肩は、肩関節の周囲の組織が老化や炎症によって硬くなり、肩の動きが制限される状態を指します。これらの違いを理解することは、適切な診断と治療を受けるために重要です。

以上が、インピンジメント症候群と凍結肩についての基本的な情報です。

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